人と接したり、人前で緊張することで異常に発汗してしまう症状を精神性多汗症と呼びます。
緊張する場面では、誰でも多少汗をかくことはあります。
しかし、精神性多汗症の場合には症状が通常より強く現れてしまいます。
精神性多汗症は、手のひら、足の裏、わきの下、額の特定の箇所に限られ、
特に手のひらと足の裏に発汗することが多いようです。
また、汗をかくことに非常に敏感になり、汗を意識しすぎてしまうために、
周りの目が気になり、更に緊張した状況に陥ってしまいます。
その結果、さらに発汗してしまうという悪循環が起こります。
あがり症など、もともと交感神経が敏感な人に多くみられる症状です。
正確なメカニズムは未だはっきりとはしていませんが、
過去の経験やストレス、不安や緊張など日常生活が密接に関わってきます。
自意識が強く、人にどう思われるかを気にするタイプの人は精神性多汗症を発症しやすいと言えます。
心の病気と断定することはできませんが、
非常に精神面からの影響を受けやすいのが精神性多汗症と言えます。
精神性多汗症を克服するためには、身体的な治療と共に精神面の安定を考えることも必要です。